「癒しの香り」ブランド立ち上げまで


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「なぜアロマのブランドを立ち上げたのですか」


「そもそもなぜアロマの分野を選んだのですか」
これは、今までに多くの方から尋ねられたことです。
一言では答えるのがむずかしいですが、癒しの香りブランドを
立ち上げたのは当時、私が本当に欲しいと思うアロマアイテムが
日本にはなかったため、自分で本当に欲しいと思えるもの、
世界に誇れるものを形にしようと思ったことがきっかけでした。
またブランドを立ち上げるに当たってアロマの分野を選んだのは
偶然にして必然であったと思います。
私自身が歩んできた人生において、自然にたどり着いた道であり
納得できる答えがアロマでした。




◇「癒しの香り」ブランド誕生

私は約10年間、オフィス家具メーカーの企画開発の部署で
デザイナーと製造販売の間に立ち、商品企画や開発の業務に
携わってまいりました。

オフィス家具メーカーはオフィスの分野でのインテリア
業界の一つであり、この業界で仕事をさせてもらったことで、
インテリア空間では家具や内装だけではなく、灯り・香り・音楽
などがインテリア空間に大きな影響を与える大切な要素である
ということを強く意識することになりました。

また、企画開発の仕事の中で国内外の展示会を視察させて
もらう機会も多くありました。
中でもアメリカのシカゴで開催されたこの業界の世界的な
展示会では欧米を中心とした世界の家具インテリア商品が
集まり、それらの商品を目の当たりにしてその素晴らしさに
圧倒される一方で、あらためて私たちの暮らす日本の良さに
気づかされることになりました。



展示会開催地のアメリカ・シカゴ市内



展示会場のマーチャンダイズマートビル






日本には欧州にも劣らない歴史や文化があり、「和」という
世界に誇れる精神性を持っており、それをもっと前面に出して
胸を張ってもよいのではないかということを強く思いました。

「和」の精神性は現代に受け継がれています。
その「和」が現代の暮らしの中で調和して生まれた現代の
日本の精神性ともいえる「和モダン」に私は強く惹かれました。

シカゴでの展示会はある意味、私にとって転機だったのかも
しれません。
展示会の視察を終えて帰国してから、私の中で「和モダン」を
追求したい、「和モダン」を必ず仕事の中で形にしたいという
気持ちが日に日に高まっていました。

そして、私は当時私自身の企画した商品をアレンジしたタイプで
各業界から集まるデザインの展示会に企業の商品として出展
させてもらうことを希望しまして、主催者側と会社側からの承認を
得て出展することになりました。
テーマは「和モダン」で商品はオフィス用のデスクシステムでした。

展示会の開催場所となったのは歴史的建造物でもある大阪証券
取引所ビルの1Fアトリウムという、この展示会のために特別に
開放された形で貴重な場所での展示会となりました。



展示会場の大阪証券取引所ビル1Fアトリウム



出展した和モダンのオフィスデスクシステム






この展示会で社内外より大きな反響をいただき、私の中で
「和モダン」への思いがよりいっそう高まりました。

私はオフィス家具というインテリア業界の中で、自分は何かの
形でこの「和モダン」をテーマにした仕事を立ち上げる決心が
ついたのはこの時期だったように思います。

また当時の仕事を通じてインテリアに彩られた空間の中において
「灯り」と同様に「香り」の影響の大きさや重要性を感じて以来
天然の香りであるアロマには高い関心を持っていました。
そのような状況で、アロマの中でも和の香りがあることを知り
和のアロマオイル(精油)やアロマランプなどに関心を持ち始める
に至ったのもちょうどこの時期でした。

私自身の中でいろいろな思いが重なって、気がつけばインテリアの
一つの要素として「和モダン」をテーマにした上質なアロマの
ブランドを立ち上げる気持ちが完全に固まっていました。

このブランドの商品分野を決めるに当たって、私自身が非常に強く
意識していたことがあります。
それは、その商品を作って売るほど、その裏で、誰かが苦しんだり
悲しんだりすることなく、あるいは自然環境が著しく破壊されたり
することがないものを扱うべき、という思いです。
もし、その商品や事業が、お客様にとって喜ばれるものであった
としても、お客様以外の人や自然環境にダメージを与えるもので
あれば、即それから手を引くべきと考えていました。
それが日本人の美徳と思っていましたので、私が新しく立ち上げる
ブランドは直接的にも間接的にも人や自然にやさしいものである
ことを絶対条件として求めました。
その条件を満たしてくれたのもこのアロマであったわけです。

振り返れば、不思議な流れでもあり、この考えに至ったのは偶然
なのか必然なのかも明確ではないですが、気がつけばその道に
しっかりと意識を持って歩んでいたように思います。

また、この頃から私の生まれ育った京都も強く意識するように
なっていました。
住んでいるとなかなか気づかなかったのですが、社会人になり
ようやく京都を客観的に見るようになり、その良さに気づきました。
京都は優れた伝統ある技術や新しい技術が調和しながら成長して
いる街であり、自分がイメージする商品を形にしていくにはこの
日本を誇る上質なもの作りが根付く京都しかないと確信しました。

そして2006年に京都を拠点に「癒しの香り」の立ち上げ準備に入り
京都の伝統産業をはじめ、アロマやインテリアの専門分野の方々
との協力のもと2007年に開業し、事業を開始するに至りました。

そのような経緯で「癒しの香り」ブランドが誕生いたしました。




商品化までの経緯はこちら




◇「癒しの香り」の基本姿勢

私は「癒しの香り」という自分自身の事業は企業とは一線を
画したある思いを込めて立ち上げました。

それは大企業が量産する商品とは異なり、素材を活かした
温もりのある上質な独自の商品を形にするという思いです。
私は個人事業の強みを活かした運営をしていくために
自分自身のインテリア業界のメーカーでの商品企画開発の
仕事の経験を元にして生まれた思いでした。

メーカーでの企画開発の仕事は綺麗な仕事に思われるかも
しれないですが、新商品の試作は自分たちが行うこともあり
また製作に当たって規模の大小様々な協力工場などの業者に
依頼することも多く、それぞれの現場の中にも入り、商品化
までのトータルの業務に携わりました。
事務所で静かに作業をしているかと思えば、現場で油まみれ、
泥まみれということもよくありました。
企画設計の図面や資料作成、打ち合わせ、力仕事など幅広く
貴重な経験させてもらうことができました。

その中で実感しましたのは企業には企業の強みと弱みがあり
個人事業にも同様に強み弱みがあるということです。
そして弱みを補い合い、それぞれの強みを活かすことで
よりお客様に満足していただける上質な商品やサービスを
提供することができるということを実感しました。

企業は1つの組織の中で、製造・企画開発・営業を担当する
部門がある場合が一般的かと思います。
一方、個人規模の場合は、その点で企業と大きく異なりますが
商品化する基本の考え方はまったく同じだと考えられます。
どちらに身をおくことが自分自身の力を最も活かすことが
できるかということを考えたとき、私は個人規模で運営していく
ことを選択しました。

そして、個人規模の強みを活かして量産品にはないやさしさや
温かみを持った商品を形にしていきたいと強く思いました。

個人規模で商品化するためには外部の製作する方やデザインを
する方と、商品ごとあるいはプロジェクトごとに手を組むことに
よって実現することができます。
その方法の場合には、商品やプロジェクトの内容や特徴に応じて
柔軟に手を組むべき相手を選ぶことができ企業にはない商品を
形にすることも可能になります。

いずれにしても、商品化して安心してお使いいただく上では
デザイン、使いやすさ、価格すべてのバランスが大切であり
私の企画プロデュースの立場は企画や設計といった作業の
側面だけでなく、デザインと製造販売の間でどちらに偏り過ぎる
ことのないようバランスを調整する役割も重要な業務の中の
一つとして考えております。

またお客様はもちろん、関連する企業さま、業者さま、すべての
つながりを大切に考えて、それぞれが喜びに満たされるような
商品や環境を追求して取り組んでおります。

癒しの香りは以上の考え方に基づいて、「和モダン」をテーマに
非日常を演出する上質なインテリアとして、世界に誇れるアロマ
商品を形にしております。

今後とも末永くご愛顧いただけますようお願い申し上げます。




               癒しの香り

               代表 村主 忠司





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